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2401起業塾、開講。第1回講義「自分の軸探し・棚卸し」レポート
2022年2月1日にリニューアルオープンした西大井創業支援センター(以下、当施設)。
新しくなった当施設では、自分らしく生きるための選択肢のひとつとして「誰もが起業に挑戦できる施設」を目指し、日々運営を行っております。
そこで2022年6月11日より、当施設の利用会員以外にも門戸を開いた連続講座『2401起業塾』を開講しました。
「起業に興味はあるものの、事業が定まらない」
「なんとなく事業のイメージはあるが、何から始めて良いか分からない」
という方を対象に、全6回の講義を通し、事業の選定〜営業・マーケティング戦略〜最終プレゼンまで一貫して学び、実践するプログラムです。
今回は、9/24(土)まで続く本プログラムの第1回「自分の軸探し・棚卸し・ビジネスアイディアの選定」の様子をお伝えします。
2401起業塾、開講。
講義ごとにそのテーマに最も適した講師が担当する、2401起業塾。記念すべき第1回の講師を務めたのは、当施設インキュベーションマネージャーの朝比奈信弘氏(以下:朝比奈IM)です。
※朝比奈IMのプロフィール詳細はこちら。
朝比奈IMの自己紹介が終わったあと、受講生の皆さんにもグループごとに自己紹介をしていただきました。これから共に学び、起業を目指す仲間たちと、初めての交流タイムです。
※今回の起業塾受講生は17名です。
自己紹介の後は、プログラム全体の説明に移ります。
第1回:「自分の軸探し・棚卸し・ビジネスアイディアの選定」
第2回:ターゲット設定
第3回:営業戦略・マーケティング
第4回:収支計画
上記4回の講義を受けた後、最終プレゼンに向けて自身の事業計画書を作成します。第5回は個別面談となり、当施設のIMに事業計画作成に関する質問や相談、事業の壁打ちなどをして、第6回で最終発表を行います。最後のプレゼンでは、当施設のIMを始めとする審査員の方々から事業内容のフィードバックを受けることができます。
※各回の詳しい内容については、2401起業塾募集要項の記事をご覧ください。
1.起業する上で、何よりも大切!自分の軸探し
起業における軸とは何か
起業塾全体の説明の後、いよいよ今回の講義テーマへ。まずは、起業における「軸探し」についてです。
起業を航海に例え、起業の始まりを「出発地」起業の目的を「目的地」とすると事業は「手段」に過ぎません。目的地への道のりが想定と異なった時、状況が変わった時、必要に応じて手段(事業)を変えることは決して悪いことではないのです。
しかし逆の見方をすると、目的地が明確になっていない場合は、手段(事業)を定めることが難しくなってしまいます。ここで言う目的地(起業の目的)が起業の軸となり、事業内容を定める上で欠かせないものとなります。
目的地(起業の目的)=起業の軸は、パーパスとも言い換えられます。ミッションやビジョンは組織として掲げるものですが、パーパスは経営者個人の強い意思を反映したものです。
では、パーパスはどのように定めれば良いのでしょうか。
パーパスは無理矢理作るものではなく、自分自身の内から湧き出るものです。そして、内省を繰り返すことがパーパスに辿り着く近道だと言われています。起業を志すなら、ま図は「なぜ起業するのか?」「なぜ事業を立ち上げるのか?」を何度も内省してみましょう。
独立と起業は何が違うのかーー軸の重要性
起業の目的(パーパス、軸)を考える上でもうひとつ認識しておきたいのが、独立と起業の違いです。
まず、事業を通してどんな未来を目指すのかをイメージしましょう。クリエイティブな業界などで自身のスキルを極め、個人で仕事を生み出していくのであれば、1人でも仕事が成り立つため、独立と言えるでしょう。
一方、将来的に社会的インパクトを与えていくことが目的なら、多くの人を巻き込み、組織として事業に取り組む必要が生じるため、これは起業となります。
1人で事業を行うのであれば、どの市場に舵を切り、どういった戦略で仕事を展開していくのか、全て自身のスキルや強みの範囲内で判断することができます。
しかし、組織として「やれる」範囲が広がると、経営における様々な判断が難しくなります。そこで、判断基準となるのが軸です。また、共に働く仲間やステークホルダーへ「判断基準」を共有する上で、自身の軸を反映したミッションやビジョンの浸透が重要となります。
本イベントでは、ここで自身の軸を考える個人ワークを行い、グループ内で発表した後、グループの代表者から全体に向けて改めて発表しました。
自身の中になんとなく見えている軸を改めて掘り下げること、さらにそれを他者に伝えるためにきちんと言語化することで、塾生たちはそれぞれ様々な気づきがあったようです。
パーパス(起業の軸)を言語化するために役立つワークについて、当施設で3月14日に開催した「共感を生む事業計画の作り方」でも詳しく取り上げました。興味がある方は、ぜひそちらの記事も参照ください。
2.起業という航海へ、何を持っていく?強みの棚卸し
続いて、講義テーマは棚卸しに移ります。
起業を航海に例えた時、まずは目的地(軸・パーパス)を明確にすることが大切です。それと同時に、何を持って海へ出るのか(経営資源は何か)を整理することもとても重要なのです。
では、経営資源とはなんでしょうか。起業家が持つ経営資源とは、「起業者自身」の「自己資源」、つまり自分らしさや自身の強みです。強みというと、他人よりも優れた何か、特出した才能などを思い浮かべ「胸を張れる強みは自分にはない」と考えてしまう方もいるでしょう。
しかし、10人に1人の強みでもそれらを組み合わせることで100人に1人、10000人に1人の強みを生み出すことができます。
詳しくは、当施設で5月25日に開催した「自分の中のビジネスのタネ掘りおこしワークショップ」で解説しました。そちらの記事も参考資料としてアクセスしてみてください。
本イベントでは、実際に自身の強みを複数洗い出し、組み合わせる個人ワークを行い、グループ内で発表しました。
皆さん、これまでの職歴や自分が好きなこと、続けてきたこと、価値観を組み合わせることで、自分では気がつかなかったユニークな強みを発見することができたようです。
目的と持ち物を整理!ここから始まる 西大井の起業塾
目的地(軸、パーパス)と持ち物(経営資源)について学び、それぞれ個人ワーク・グループ内発表を行なったところで、第1回の講義が終了しました。今回の学びのポイントは、事業計画書でいう事業の目的やビション、自身の強みの欄です。
塾生の皆さんには引き続き各自で復習と自身の棚卸しを行っていただきながら、第2回目以降は具体的な事業のターゲット・営業戦略などを学びます。
約4カ月の講義を経て、塾生の事業はそれそれどうなっていくのか。本Webサイトでは9月24日(土)に行われる最終プレゼンの様子もお伝えする予定です。お楽しみに!